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学生が企業と商品開発…って、現実は?

新型コロナ感染症対策が緩むなか、感染拡大の一つの温床が学生であったりします。しかし、弾丸列車のような修学旅行計画は進んでいます。作っては消えを繰り返す現在ですが「学生が企業と商品開発」は、一つのトレンドになっているようです。

企業訪問の延長にある商品

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2004年ですから16年前ですね、同様の旅行商品開発を依頼されたのは。環境学習、総合学習、進路学習とちょっと“カーブ”が投げられたときといいますか、総合学習推進に暗雲が立ち込めた反動として、進路学習があげられました。

そこで従来の企業見学(工場見学)の発展形として、企業の商品開発に触れ、生徒自らがそのプロセスに関わるというもの。しかし、企業機密に抵触するからといって受け入れる会社は少なく、当時は全く売れませんでした。しかし、時代は進みます。

CSRとして、活用事例は結果的に増大化した。

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その後、企業イメージ向上につながるという意味で若者に接点が多い小売り、代表としてコンビニが動き出しました。以下の写真は2011年のもの。

すでに「高校生が商品を作る産学連携!」などと地域新聞を彩ります。見た感じ、エンドユーザーで若者の視点で商品が作られた。企業も、学校も新聞記事になり鼻高々でした。企業、市長、校長と学生という集合写真。実際に業績を上げたという話はこのころから聞いたことはありません。

システム化されていく経緯

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ただ、CSR的観点からこれは地域密着企業としてのうまみはありました。現在はSNSの広がりが期待できるので、なおさらと思えます。ゆえに2008年ぐらいから企業のサービスとしてシステム化されていきます。

2011年段階で、このコンビニではこの「学生とともに商品開発」はパッケージングされ、当時おどろきました。実は出来上がる商品はもうすでに「どうでもいい」のです。そのプロセスとニュースソースが肝心なのでした。

組み合わせでできてしまう残念さ

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商品化しても販売は短期限定、そもそも製造のラインに乗せる必要があり、新しいものは作れないし、作る気がない。なので素材はあり物を並べて組み合わせをさせる。

むしろ大切なのは“○○学校とのコラボ”といったPOPに意識は集中します。地域食材の再発見とか生ぬるいことはどうでもよく、味なんかもなんでもいいのです。ニュースソースのほうが肝心です。

はてさて、学生にとって学びになっているのか?

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有名なコンビニと商品開発をした…こういった経歴は学生には残るでしょう。しかしそれは遊園地に行ってメリーゴーランドに乗ったとか、カヌー体験をやったから「カヌーしたことあります」と面接で言える程度でしょう。

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こういった流れは修学旅行商品開発の亜流であり、マスツアーに乗っかった○○体験と同様のもの。今後の発展はありません。しかし現実はSDGsとか何とかいって、近年は広がりを確認できます。悪いですが、あまり社会的な意義は感じられません。若者を消費しているだけですから。

深くもっと発展できるはず

コロナ渦下の影響に関わる以前から、若者の起業や具体的な行動をクラウドで支える動きがありました。これはリモートの発展やネットの活用で進んでいる現実がありますね。逆に例えるとマスツアー化させることで、そういった若者の「芽」を摘みとていると指摘できます。

そういった仕組みづくりを、なにがしかの団体で推進することで結果的にはまちが豊かになるのではないか。そんなことを夢想しています。

 

 

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