石焼き芋を手軽に作るとき、料理石は便利で販売もされています。我が家では昔から河原の石、それも緑色片岩の同じような大きさのものをいただいて帰り、料理石にしています。石焼き芋もまれに作りますが、実は…圧倒的に清蒸(チンジョン)の調理に使っています。意外にこれが便利であり、さらに不思議な効果にも期待できるのです。
中華鍋での石焼き芋は定番ですが
石焼き芋の場合、料理石は玉砂利のタイプを使う方が多いようです。玉砂利のほうが素材に触れる面積も多くなり、熱伝導もよいのでしょう。また、イモが少なかったり小さなものならば、中華鍋と玉砂利がベストな組み合わせになるでしょう。
しかしウチでは違うのです。基本が清蒸(チンジョン)が目的なので。焼き魚でも干物を美しく仕上げようとすると、料理石は有効です。扁平な石を一つ加えることで、中華鍋でも安定します。調理時間は石焼き芋と同じぐらい。イサキやガシラなどはこの方法で蒸すのがおススメ。
大ぶりのタイやアイナメはダッジオーブン
イサキも2匹以上、タイやアイナメの場合はダッジオーブンの出番。写真はキッチン仕様の10インチで、野外でやる場合は12インチが良い選択です。
当方の清蒸レシピはこの状態にだし汁を300~500ml加え、石の上にダイコンやニンジン、太めのスライスを敷き詰めます。ワタとウロコをとったオサカナに飾り包丁を入れて塩少々…あとは蒸す。白身をもっちりさせたいので、少々長めに。食べる直前にシロネギとカイワレを重点的に白身に盛り、煮えたぎったごま油を少量。これで至福の時間、調味料不要。
料理石のサイズ、カタチは鍋にあわせる
使用後はタワシで石を洗い、天日干し。玉砂利はこの工程がめんどくさいのですね。こうやって見ると選んでいる石の理屈がお判りいただけるかと。10~12インチの鍋に並び、全体的に扁平で、中華鍋にもはまるサイズとなるわけです。たまたま著者はカヤック関連で熊野川、櫛田川、美山川、長良川に遠征することが多く、それほど時間もかけないで「気に入った石」を見つけたら持って帰っているという話です。
特に、探そうと思って探したことはありません。探そうと思うと、余計な石を持って帰ることにつながりかねませんし。
「味を吸い込む?」不思議な効果
こんなことを続けて20年もたちまして…「味を吸い込む?」不思議な効果を感じるこの頃です。実は、石から出汁が出始めているのです。先日、試しに出し汁を使わずに水だけで清蒸を作ってみたら、充分出汁が出ておりました。緑色片岩の性質なのかもしれません。
大阪の有名なすっぽん料理店では土鍋を洗ったためしがなく(それは嘘やろと思いつつ)、土なべから出汁が出るといいますが、それに近い化学変化が起こっているのかもしれません。ほかのタイプの石でも試すことはできるのでしょうけど、10年、20年はかかりそうなのでやめておきますが。なお、舐めてみたら、確かに出汁の味がします。
料理石は、さかな焼き器でも
まあ、河原に出かけたときのオアソビといいますか、石の活用も楽しんでみてはいかがかと。また清蒸についても、とても簡単に調理できるのでいつまでもバーベキューばかりやっていないで挑戦されてみてはというオハナシでした。
なお…同じ料理石は、さかな焼き器でも役立ちます。直にコンロに乗せる場合、ちょっとした空間が作れるのですね。なお、やけどには十分ご注意のほど。
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