学習指導要領が変わり、課題探求型学習がはじまります。といっても新型コロナウイルス拡散防止の流れを受けて、一年延びました。そもそも文部科学省では、探究型学習を「自ら学び自ら考える力の育成」と定義し、従来の習得型の学習と合わせて、総合的な育成が必要である、としております。
住まう場所の地域課題(環境、教育、福祉、防災、文化など)を抽出し、具体的な行動までをシラバスにせねばなりませんが、学校の先生ではハードルが高すぎ、以前の「総合的な学習の時間」の二の前になりかねません。
ということはそれに対応できる地域のコーディネイター、現場の人が必要になるということでしょう。
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課題探求型学習が本格化 リモートで?
そして1年遅れてしまった令和2年。おそらく令和3年からは…発達してしまったリモート学習の経験を経て、現場の人は案外、学校に行く必要はなく、自分のオフィスから授業にデジタル登壇できる…ということになりました。
ゆえにこの流れは加速化するとみております。写真は総合的な学習の時間が導入された直後、堺市の小学校でほぼ毎日「自転車学習」の講師として活動していたころのもので…その業務は相当のコストに膨れ上がりました。
例えば扱われやすいテーマとして防災
防災などは非常に身近な問題であり、学校のカリキュラムにあわせやすいと思います。とはいえ、避難施設や炊き出し体験はもうそろそろ定着しているようでして…もしも探求型というのら、救助する側、救助される側の視点などを盛り込むことができるとよろしいかと。
「共助」よりも「自助」を優先する観点において。そんな深化があってほしいです。
写真は我が家の小学校学区における「図上訓練」実施風景です。地区会長と入念なすり合わせを経て、児童、保護者、地域のお年寄りに集まっていただき実施しました。
探求型学習として、何も専門家にお越しいただくだけではなく「近所のおっちゃん」、「おばちゃん」に参加していただくという手法も合理的でしょう。これもまあリモートにすることはできるでしょう。
「環境」は漠然として伝えにくいかもしれないし、ネガティブな指導になってしまうかも。アドバイスとしては「食育」とくっつけることで現実味が増し、かつまたリアルな食生活にもフィードバックしやすいでしょう。
わが家のサカナ消費量しらべとかいいのではないでしょうか?
「チリモン」は子どもはもちろん、食が進まない高齢者にとっても有効なプログラムだと考えています。
【チリメンモンスター】
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おそらくニーズのあるうえに実施しやすいのは福祉や介護
福祉や介護は小学生から大学生まで、とても接触しやすい課題探求学習のテーマです。
なぜなら、共通の課題が大きくあるうえに生徒の身近にも…卑近なテーマです。
これなら現役の先生方でもカリキュラムが組みやすいのでと思います。
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ハザードマップの作製なども極めて有効で「ジブンゴト化」を成し遂げ、それが日常生活において実践されるケースも増えるでしょう。また、ご指導いただける方々も自治体の社会福祉協議会さんなど、協力者も多いと思われます。
叶うなら、こういう学習を通じて、現場で活躍してくれる大人になっていただきたいものです。
テーマ設定に関するプログラムはSDGsカード
わがまちの課題発見と自分ごと化…特に「経済的な分配」とか「貧困」に対しての気づきツールとしてSDGsカードは有効ではないかと感じております。ぜひ、大人と若者で同じテーブルで進めてほしい。
“まちに予算がないから”という思考から脱却できるのではないでしょうか?
導入をおすすめしますが…ちょっと私は苦手です(こっくりさんみたいやし)。これは正直なところ、ステロタイプ的な課題検証に陥りやすい気がします。なんとなくお互いに誘導を進めるような…しかし効率的であることは事実で、お近くにお住いのSDGs専門家にご相談されることをお勧めします。
わがまち課題の“自分ゴト化”
課題探求型学習は「わがまち課題の“自分ゴト化”」につながります。もちろん、わがまちの専門家、ご近所の方々の起用によりテーマのリアリティーは増します。
そしてもし…それを深堀したいなら、よそ者によるガイドウォークを強くお勧めします。地元のものが気付きにくい歴史や文化特性、暮らしの工夫、将来的な問題を楽しく紹介してくれるでしょう。
おそらく課題探求型の校外学習や修学旅行というものはそういったスタイルになるとみています。
まち歩きだけではなく、この方々は豊かな人脈をお持ちの場合が多いため、コーディネイターとしても活躍してくれます。プロのガイドはすごいのです。
敬愛するプロガイド…大阪のことならこちら。
【たけちゃんのへーほー散歩】
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このあたりはリモートでの実施は困難になってきますね。
課題探求型授業が本格的に稼働していくと福祉、防災、環境保全、観光、まちづくりなどに高校生が参画する機会が増えるでしょう。
その折、高校生の生活を消費してはいけません。もし受け入れるなら、大人と対等な扱いで接し、さらに生徒たちの“学習課題”にも向きあっていく覚悟が求められるということになります。このあたりは肝心です。
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