とあるお仕事(後日ご紹介予定)にて、ここのところウミウシを動画撮影する機会が多く、その試行錯誤をお伝えします。特に私のように近年老眼が進んでしまい、写真の場合はカメラ任せができますが、動画はそうはいかない。そこで最終的に落ち着いた方法とは?
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拡大モニターは高額である
撮影中に老眼鏡をかけたり外したりは…大変煩わしく、カメラモニターの位置にもよりますが、もたもたして困難です。なので拡大モニターを買おうかと量販店などで調べると、これが25,000円とかいたします。
所有のタブレットなどもつないでみましたが、タッチAFとか連動しないしカメラのバッテリーを食ってしまいます。そこで見つけたのがスマホ用拡大レンズ、1500円!三脚穴を加工して設置でき、本体モニターも触れるわけで、お勧めです。しかし…
三脚、スマホ拡大レンズ、MFは無敵でありますが…
水槽内のウミウシさんご一行。手前の海藻などを関知せぬよう、微妙にマニュアルフォーカスで調整すると、魚のようにウロチョロしないウミウシは撮影できます。三脚、スマホ拡大レンズがあれば老眼鏡なしでも自分でピントを合わせることが可能です。実はこの動画、三脚は使っていません。
で、ここまでは何とかなっていたのですが…
現場ではそれができないわけで‥
ウミウシ観察会、ワークショップを取材しました。親子28人、会場は阪南市と岬町の境界にあるせんなん里海公園の人工干潟…この日は大潮で産卵を迎えたウミウシがたくさんいらっしゃるとのこと。子どもたち、ウミウシ、カリキュラム、抜群の動画撮影条件です。
きゃいきゃい楽しむ子どもたち、手持ち水槽の中のウミウシ…優れた絵がとれるのかというと…水中撮影用のカメラも持参して2カメ体制でしたが、これはハイレベルなわけです。
室内での撮影はスタビライザーつけても可能だが
後半の採取されたウミウシ。これはいわゆるシーン設定をマクロフォーカスにしてスタビライザーで追っかけることも可能なのですね。当たり前なのですが、もともと8ミリ小僧にとっては信じられない機能です。
ピンずれしてると危機感がありましたが、ラッシュを見るとカメラのほうが、やっぱり賢い。画面設定してから、少し間おおくというコツが必要ですが。意図的にカメラを動かすほうが、画面が乱れます。
水槽や、子どもたちの顔を同時には撮れない
しかしながら、ウチの動画カメラには「商品紹介自撮りモード」なる機能がついており、手元商品接写と引いた画面の人物両方にAF、AEがついては来るのですが、ウミウシのような極小被写体ではうまく機能しません。
どっちつかずでマクロ設定で撮っても、ピントは外れ、子どもの顔もピンボケと悲しい結果になるのです。
割り切って落ち着いて、モードを変えてカットを分ける
こういったわちゃわちゃした現場では、計画的に撮るカット別に冷静に切り替えないといけないなと学びました。事前に想定し、そのための間弱を確保するために、子どもたちに声をかけるなど…
思えばユーチューバーなどが使いやすいように開発されたデジタルカメラ、何でもかんでも簡単にお任せできるわけではないに決まっています。確かに信じられないほどの精度があるのは、老眼の私にとって理解できますが。プロのmovieカメラマンというのは皆さん、そういう技術を習得されているのでしょう。
現場に柔軟に対応して撮影する…あたりまえですが困難ですね。そう思うとスチール写真はいかに簡単か、ウェアラブルカメラはいかに無責任か。動画を見る方々の目は、加速度的に肥えてきています。さまざまなカメラも使えばいいでしょう…しかし最も重要なのは、企画と撮影、現場にしなやかに対応できるセンスと技術でしょう。
SNSで即時に消費されるものではなく、何度も思い出して、資料として永く見られるものを作りたいですね。ウミウシさん、練習台にはよろしい。
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