新型コロナ感染症対策が続き2年と少し。自らが住まう町会、町内会の風通しは悪くなりました。コミュニケーションはもちろん、普段の防災、防犯、ごみ対策などなど、表面的には問題視されていませんが、実はすごく危機感を感じるのです。梅田界隈にある古い住宅地に住まう当方にとって、これはかなり深刻な問題でございまして…
年末の風物である「ヒノヨージン」
ちょっと信じがたいかもしれませんが、うちの町内会では年末恒例の防災防犯活動としての「ヒノヨージン」練り歩きが存在してました。昨年、地区班長を任命された折、これに参加できることを愉しみ(阿呆)にしておりましたが、感染症拡大につき活動停止。拍子木を持ってまち歩きをしたかったのです。
さて…そのなかで何が起こったのかというと近隣の町にてボヤの発生、独居老人が増えてきました。ヒノヨージンとは直接関係ないのですが、さまざまな行政セクターの支援は届かず、まちは疲弊している印象があります。
町会長の所在公開mapの作成
大阪市内ではちょっとセンセーショナルな話題になったのですが、うちの町会では顔写真、および連絡先電話番号をはっきりと示したマップを作成した経緯があります。個人的には当たり前の情報公開だと思いましたが、このマップ作成に関してもなかなかあっさりとは進みませんでした。
町会の役割とは何か?それは危機管理であり、助け合いの象徴ではないのかと思うのですが。「町会費を払っていない家に、このような情報は不要」という発想に対して、気持ちよく町会費を払ってもらえるだけの情報開示を優先すべきという考え方でした。現在に至っては、この考え方は間違っていないと信じています。マップというものは、観光だけではなく、生活情報として様々な使い方があるのです。
防災の図上訓練DIG
Disaster Imagination Game…自衛隊などが行う図上訓練も、うちの町会ではいち早く導入しました。備蓄物資がある近隣の公共施設への距離感やキャパシティー、大型のジャッキ、トラックなど自然災害時に活用できるインフラのある場所を小学生とともに確認します。
話は横道にずれますが、タワーマンションが地区内に2棟存在し、ここの住民(1棟は町会未加入)への対策が深刻です。同じ立法面積であっても、住民の数は計り知れません。一度階段で降りてきたら、二度と戻れないでしょうし。
それゆえ、防災的な観点でこういったシミュレーションは不可欠なのです。案外知られていませんが行政発表の被災者総定数は夜間人口のものであり、昼間人口の膨れ上がりが想定されるウチの町では戦々恐々な状態なのです。
社会的弱者のためのマップが必要ではないのか?
あの勇ましいだんじり祭の岸和田で、赤ちゃん連れ、車いすユーザーでも祭礼を楽しめるマップというものを作り出した経験があります。これは自分自身で新しい観光への大きなアプローチであったと感じております。マップというものは案外、その地に住まうものへの再確認ツールであるということです。
あまた観光地のマップを作成してきたため、余計にそう思うゆえに…このwithコロナのなかで、改めて求められるのがご近所の状況確認ではないかと類推されます。何かあったときに、優先的に注意するおうちはどこか?地域自治とか、共助とか、そんないい加減な言葉ではなく、地区町会班長となった人間はそれなりの責任感があるわけなので。というか、いやいやでも協力してもらわねばならないと。
ピンピンしてないマップという発想
文字通り、ピンピンしてないおうちマップ作成と班長など町会役員の情報共有をお勧めしています。ピンピンというのは…実は行政用語(隠語)で、PPK…ピンピンコロリから持ってきました。税制面で一番手がかからない国民のライフスタイルがPPKであり、スポーツなどを促進するわけですね。では、ピンピンしてないおうちとは…
地区町会班長にチェックしていただいたうえで、周辺地区でも共有できる(もちろん非公開)マップです。私の管轄においてもこの2年、お顔を見かけなくなった老人…(ご家族が介助に入られていたらまだマシなのですが)増えております。しょうもない挨拶やごみ収集のときの声掛けなど、コミュニケーションはあったのですが、激減していると感じます。
試しにトリアージ手法で書き込んでみると、ヤバい感が増してきます。こんな日本に誰がした…。ピンピンしてないマップ…ちょっと悲しいマップになりますが、皆様方、お試しいただければと。
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