丸一年にわたり、そしてさらに今後も続くであろう苦しいおうち時間。当方すでにポッチっと動画を見るのも飽きてきまして…新しいDVDも買いましたが、なんというか、軽すぎるのです。プロセスがないから、自分のなかでも値打ちが感じられません。そういう方は少なくないと思いますので、少々変わった昭和のおうち時間の過ごし方、ご紹介します。
実家解体時、発見された遺産から始まった
わけがあり昨年、小学2年から二十歳まで過ごした実家を解体しました。遺品整理というわけではないですが、おびただしい数の写真アルバム、8ミリフィルム、LPレコードが発掘され、ある意味、親の形見だったわけです。
もちろん捨てるわけにはまいりませんので、兄には写真アルバムを、弟の私は主に8ミリフィルのデジタル化と、それぞれとりかかったわけです。
写真は手に入れるのに苦心した8ミリ映写機…ELMO SOUND ST600D。2トラック再生・録音、ダブル/シングル8共用。この仕様が不可欠でした。
8ミリ映写機は実物確認が不可欠
8ミリ映写機は中古品販売サイトでも散見できるですが、動くかどうかが肝心です。それ以前に機種のスペックをご存じない方が出品されていて、メールで問い合わせてもとんちんかんな返事が返ってきます。
昔からなじみの中古品をあつかうカメラ店(大阪北には数店舗ある)に頼み、3か月待ったらこの子が手に入りました、2万5千円。
稼働してカタカタとリールからフィルムを入れると、超アナログな感じで昭和メカが稼働します。息子は目を白黒してみております。ハロゲン球のぼんやりとした明るさ、温かさ、そしてにおいが漂います。音のノイズ感は味わい深く、2トラック独特のステレオがおもちゃ臭くていいのです。
エディターとスプライサー
エディターは実家にうずもれていた父もの東芝製。スプライサー(フィルムを切ってつなぐ)は私が所有していたもので幸い“絶版”のテープが若干残っていました。
これらは原始的な映像制作機器である。しかもプロも使えるレベル…まさにpremiere proであり笑ってしまう。かなりの量のフィルムでしたが、3か月ぐらいはこれで遊び、1本につなげてFujiフィルムに依頼し、デジタル化してもらいました。
それぞれ映写を続けると各パーツが摩耗するだけなので、2台とも現在はお休み中。骨董品屋で8ミリフィルム(ディズニーとか円谷作品など売買されていた。もちろんエロも…)を見つけることがあったら、その折にはまた登場してもらおうと考えています。
どちら様にもおすすめなのがプレイヤー
で、
今年になって新たに購入したのがレコードプレイヤー。昔ながらのポータブル機器が容易に手に入ります。以前パナソニックSL1200の販促を担当した経緯もあり、プレイヤーにはうるさい当方、どうせ大したものではないと腹をくくってチャイチャイ製7000円ポチ。
これは大当たり(いつまでもつか不明だが)。いいわゆるダイレクトドライブで、案外安定している。ちょっと擦ったり(アホでしょ…でも2台目買ってもいい)してしまっても大丈夫。
余裕ができれば針をNSGAOKAに変えようかとは思うものの、やはりレコード。音域が違う。クラシックなどを聞くと楽器奏者の距離感がわかってくる感じです。
スピーカーを外付けにしていいものにつなぐこともできるようですが、この手軽さがいい。ぱちぱちというノイズがいい。ダブルカセットとセットになったシステムパッケージに慣れていた世代ですが、ポータブルも良いなと感じました。ギフトとしても喜ばれるのでは?
やがて、お外時間が帰って来たら
我が家、事務所の機器は基本的に椅子、机などすべてスタッキング可能なものにしています。これはアウトドアニーズに対応できるうえに、災害時の利活用を考えたうえです。
写真のように、お仏壇以外は折りたたんで車で運べます。まあ、それ以前に大学生のころ海岸の防波堤や、冬山の雪面に8ミリ映画を映して喜んでいたという性癖がありますが。
グランピングのなんちゃってバーベキューの前で、「焚火」スマホ映像見るなど、死んでも嫌なので。おうち時間の拘束が解けたら、気の良い仲間とこれら昭和のノイズを、こころゆくまで楽しむつもりです。
この記事へのコメントはありません。