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なぜ「自転車」で総合的な学習の時間…なのか?

1:今日、「自転車」というキーワードで語られる社会的な課題は数多く、
 「まちづくり」はもちろん、「環境保全」、「伝統産業」や「福祉」、
 「国際理解」、「健康」など多岐に広がる学習展開が可能である点

2:世界をリードする代表的な伝統産業として、大阪・堺には自転車産業があり、
  地域学習として最適な素材であるとともに、それによる“誇り”を醸成できる点

3:自転車は大変身近な存在であり、友達同士、家族、そして地域とともに
  体験しながら学習ストーリーを構築できる点

自転車総合学習の背景
【その1】自転車あそびは、ルールを知ることが自分を守ることになる
【その2】社会全体で自転車によるまちづくりが注目されている
【その3】堺市による「自転車環境共生まちづくり事業」取り組み

これらメリットと背景により、地域とともに地域を学び、
課題を発見し、自分自身の生活のなかでそれを解決に導くという
プロセスを展開できることなどから、総合的な学習の時間に
有効であると考えております。

現在、堺自転車環境共生まちづくり企画運営委員会、堺市教育委員会では
小学校での「自転車総合学習」導入を提案しており、
堺市内の小学校を中心として、この「自転車総合学習支援ツール」が
配布されています。

自転車総合学習の目的は
「安全な自転車の乗り方を知る」ことと、「社会参加の素地をつかむこと」という、
いわば“安全”と“社会参加”という課題の発見に絞り込んでいます。

自転車総合学習の背景には…

「子どもたちの自転車あそび」の視点からプログラムを推進することで、
交通安全とルールについて啓発することが求められています。

同時に、自転車社会に参加するうえでのマナーやモラルの遵守が希薄になっている今日、
子どもたちの自発的な社会参加への素地づくりも重要視されています。

Co2削減に大きな期待がかかる自転車利用促進というテーマを取り組むことによって、
子どもたちに自転車の有効性、安全の知恵と知識を早い段階で与え、
周囲の大人たちにも影響し、環境共生のまちづくり実現が近づきます。

自転車総合学習の背景

 

【その1】
自転車あそびはルールを知ることが、自分を守ることになる。

下記の調査に見られるように、自転車あそびは既に小学校へあがる前に
定着していると考え、「交通事故に遭った」、もしくは「遭いかけた」という割合が
急増する9歳前後、3年生以上に注目しなければなりません。

この年代は自転車に慣れ、クルマへの恐怖感が薄らぎはじめる時期
であるとともに、年下でこれから自転車に乗りはじめる弟、妹に対して、
正しい自転車の乗り方を伝える立場であることも想像できます。

正しい乗り方はもちろん、(自転車)社会への参加ルール、マナーなどを
きちんと理解する必要のある年代ということができるでしょう。

自転車総合学習の背景

 

【その2】
社会全体で自転車によるまちづくりが注目されている

地球温暖化防止という世界規模での潮流のなか、
国では自転車を総合計画に組み込み、各地の積極的な自治体でも、
さまざまな自転車まちづくりが推進されています。

●国土交通省「まちづくりと自転車」
● 〃 社会実験の推進サイト
●環境省地球温暖化防止促進PR「環のくらし」
●自転車博物館サイクルセンター「自転車のまちづくりを目指して」


しかし、道路整備、駐輪場整備などのハード方面は進んだものの、
自転車が安全・快適に走れる環境整備の成果は芳しくありません。
市民の一人ひとりが納得して自転車まちづくりに参画して動き出すには
直接的で日常的な動機が必要だと指摘されています。

この、自転車総合学習では「子どもたちの自転車あそび」の視点から
プログラムを推進することで、
将来の市民(子どもたち)に自転車の有効性を知り、活用するために
安全の知恵と知識を早い段階で与え、周囲の大人たちにも影響し、
堺における自転車環境共生の動機づくりへとつながっていくことをめざします。

 

自転車総合学習の背景

 

【その3】
堺市による「自転車環境共生まちづくり事業」取り組み

堺市では、自転車を活用した環境と人にやさしいまちづくりを
推進するため、堺市自転車環境共生まちづくり基金を設置し、
自転車を活用したまちづくりを推進するための事業や、
市民などが行う自転車のまちづくりを推進しています。

●堺市の社会実験例

自転車環境共生まちづくり事業の一環として、
快適な自転車都市の実現をめざし、身近な産業としての自転車が
世界の先駆であるという事実をもとに「アイデンティティーの醸成」と、
自転車利用による「環境保全意識の向上」、
ボランティア実践にともなう「交通ルール&マナー意識の向上」を実現すべく、
自転車総合学習が生まれました。

 

 

 
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